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日韓・朝鮮現代史~中国朝鮮族について~ [日韓・朝鮮]

皆さんは、「中国朝鮮族」と呼ばれている人達を知っていますか?

僕は今まで知らなかったんですけど(汗)。

在日朝鮮人なら、知っていましたが、

「中国なのに朝鮮?どういうこと?」って初めはそんな感じでした。


今回はそんな、あくまで僕は知らなかった、中国朝鮮族について書きたいと思います。


中国朝鮮族とは、韓国系中国人、もしくは中国籍韓国人のことです。

同じような呼ばれ方の人々に、北朝鮮国籍の在中朝鮮人や在中韓国人とは区別されています。


ここ注意ですね(笑)。


ようするに彼らは韓国人や朝鮮人ではなく、「中国人」だということです。

中国朝鮮族=中国人


彼らのルーツは、1850年頃より、韓国人が中国・東北地方(間島)に移住し始めたことに端を発します。


移住の理由は単純に生活難だったみたいですね。


これを最初は当時の清も歓迎してたんです。

この頃清はこの地域の開発を急いでいtましたからね。


でも、そのうち彼らが日本の手先になることを恐れて、彼らに清への帰化を要請しました。

従わないものは排斥したそうです。


1928年、中国共産党満州省委員会は「朝鮮人を中国内の少数民族と看做し、 革命成就の暁には延辺に朝鮮族の自治権を認める」と決定しました。


(この延辺という地域は現在の吉林省で、今もここに朝鮮族の自治州があります。)


1932年頃、中国に住む韓国人は約67万名、そのうち中国に帰化した人は8万名だったといいます。

太平洋戦争後、 約220万名(めちゃ増えとる!)のうち100万名ほどが北朝鮮に移りました。


ここまで移民が増えたのは日本による「満州国」の建国が大きな理由です。

つまり日本による「政策的移民」だったわけです(在日だけでなく、ここも日本がらみだったんですね)。


中国に残った韓国人には、49年の中国革命において中国籍が 与えられました。


中国朝鮮族の歴史がここから始まります。


現在の人口は約200万人で、そのうち吉林省が 120万人、黒龍江省に45万人、遼寧省に25万人と、いわゆる東北3省に集中しています。

吉林省には延辺朝鮮族自治州があり、 総人口208万人のうち約40%を朝鮮族が占めています。

自治州にある龍井市、延吉市、和龍市、図們市等では総人口の 約60%ほどを朝鮮族が占めており、街中にハングルが溢れています。


とまあ大まかにこんな感じで、とにかく朝鮮族はその名とは関係なく「中国人」で間違いないわけです!


ただそのルーツが昔韓国からやってきたというだけで。


そしてその延辺の自治州には朝鮮族がいっぱいいて、特に多い市内だと、中国なのにハングルがあふれているという、たぶん何も知らずに僕たちがここに行ったら、


「え?ここ中国じゃくて韓国なの?」ってなると思います(笑)。


中国も多民族国家だということを、僕はつい最近まで知りませんでしたよ(汗)。


で、気になるのが彼らの中国内での立ち位置と、彼らが自分たちのことをどう思っているかということですね。


中国政府は基本的には朝鮮族の民族教育には保護政策をとっているようです。


でも、最近は都会の方で、漢民族の学校に通うと、ハングルが話せない朝鮮族の子供も増えているみたいですね。

というか、そもそも朝鮮族なのに、朝鮮語がしゃべれないから、民族学校の授業についていけない子が増えてます。

あとは交通費とか、進学とかの面でも漢族学校の方がいいと。

こんな感じで朝鮮族学校の廃止・合併が増加しています。


でも東北部の延辺の方に行くと、朝鮮語を第一言語として成長できる環境が残っています。

自治州の自治機関の文書は朝鮮語と中国語の併用で書かれています。


また、民俗舞踊など、民俗文化活動が盛んに行われています。

また、朝鮮語のテレビやラジオ番組までやってるみたいですよ!


そして彼らの意識の中では、自分たちのルーツは韓国や朝鮮でそれを誇りだとしながらも、

やっぱり「自分らの祖国は中国」だと思っているそうです。


ただし、彼らにいわゆる「法的地位」が認められたのは、

中華人民共和国が設立してからのことです。


それまでは、多くの「差別」を経験してきました。


1858年、中国ちロシアの間に締結されたアイグン条約の後、延辺地域へのロシアの侵攻危機が高まる中、

240年続いた東北地域への俸給政策が 完全に有名無実化したとき、

鴨緑江沿岸の東端に移住した朝鮮族は住宅所有権を認められず、中国人地主の小作人としての地位にとどまっていました。


(豆満江以北の地域に進出した朝鮮族の場合には、中国への帰化が認められ、これにより朝鮮族の土地所有も可能に)


また、1946~48年の国共内戦の頃は、国民党が朝鮮族を韓国人と規定し、在留権のみ認定し、居住権や入籍権を認めませんでした。

これに対し、中国共産党は朝鮮族の法的地位を全面的に認め、土地所有権取得などにおいて、中国人と同等の権利を行使出来るようになりました。


このような歴史的背景が朝鮮族にはあるのです。


そして現在は朝鮮族は教育水準は高いものの、少数民族であるからか、社会的に頭角を表しにくい状況にあるようです。


あと、実は韓国へ移住する朝鮮族も多くいるんですよ(なんかややこしい笑)。


2011年現在で44万7000人(帰化したのは7万5000人)。


最初は出稼ぎ的なのから始まって、

それから観光、結婚、ビジネス、密入国と、まあ今ではなんでもありですね。


まあ、韓国も1990年以降は労働者不足で、彼らを受け入れざるを得なくなったんですが、韓国では3D労働に従事する朝鮮族への差別意識が高いみたです。


これは社会問題化しています。


あと朝鮮族は日本にもいます。


ただし、日本では一般的な中国人としてカウントされてしまうんで、正確な統計は取れてないみたいです。

でも、おそらく5万人以上いるそうです。


このように単一民族国の日本にいてはあまりわからない(在日や部落の問題はありますが・・・)、

民族間の問題というのが、中国にはあるのですね。
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